「診断」という安心
まず、「受診」がハードルが高い
学校や職場、災害時の際など心理的な援助の認知度は高まってきているとは思いますが、「こころの病気、障害」についての偏見はまだまだ根強くて、精神科や心療内科に行くことは敷居が高いように思います。
こころの病気にかかわらず、誰だって病院にはできたらお世話にならないに越したことはありません。しかし早期発見早期治療がよいのは身体もこころも同じです。「気の持ちようだ」「精神的におかしいと思われたくない」…そういう考えでなかなか受診に至らず、重症化している場合も多くあります。
でももししんどくてたまらないのであれば、気を紛らわしたり我慢したりするのではなくて、勇気を持って受診することで少し楽になることができるかもしれません。
診断がつくこと=しんどさに名前がつく安心
まず受診すると、医師や心理士などに、しんどさの内容やこれまでのあなたの生育歴などを丁寧に聞かれます。その話と症状を合わせて(あるいは心理テストの結果を踏まえて)、数回の診察の内に医師が診断をします。
これまで自分を苦しめてきたしんどさに「診断名」=「名前」がつくのです。もしかしたら、これまではわけもわからずしんどくて不安だったかもしれません。でも、診断を受けることで名前がつくと、少し安心される方が多いように思います。
また、「名前」がつくことで、まわりの人-家族や上司、同僚、友人、また支援してくれる様々な専門職のひとたち-にも、しんどさを説明しやすくなったり、わかってもらいやすくなります。「診断」が周りとの「共通認識」につながるのです。
「診断」からのスタート
しかし、診断がつくことで心配なこともあります。それは「自分は病気(障害)があるんだから、〇〇することは無理だ」「どうせ自分にはできない」といろいろなことをあきらめてしまうことです。
「診断」はあくまでスタートです。自分が自分を知る。周りがあなたのしんどさを知る。そこから、そのしんどさがありながらどう生きるか、どう解放されていくか考えることが始まります。
そんなとき、カウンセリングがお役に立てることがあります。
どう生きていくかを考えるのはとても大変な作業です。カウンセリングは治療ではありません。その作業を支え、ともに考えともに悩みながら、そのひとらしい生き方を見つけ出す手助けをするのがカウンセリングのひとつの役割です。